権藤優希の読書手帖

株式会社シーマネジメント代表、「ごん×櫻井のモテモテ塾」主宰を務める傍ら、読んだ本を中心に日常を書いています。

【本】ビル・ゲイツの幸せになる質問 もしも1日200円しか使えなかったら?(後編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

引き続き、中谷昌文(なかたに よしふみ)さん著書、

ビル・ゲイツの幸せになる質問 もしも1日200円しか使えなかったら?”

を紹介します。

 

※前回(中編)はこちら

gonbook.hatenablog.com

 

締めくくりとなる後編では、著者が大切にされている信念のペイ・フォワード(恩送り)」をキーワードにお伝えします。

 

相手のために何ができるか

私がときに、周囲の方に驚かれるほどアクティブに動けるのは、「ペイ・フォワード」の信念があるからかもしれません。これは、直訳すると「先に払う」という意味です。誰かから受け取った「温かい心」を、また別の人に届け、「信頼」というバトンをつないでいくことです。(本書p9より)

 

受けた恩を直接その人に返すのではなく、また別の人に贈るというペイ・フォワードの精神。

著者は、すべての人々が「ペイ・フォワード」の精神を持っている、そんな世界を理想に思い描いて活動されています。

 

お金はなくても人を幸せにすることはできるのです。

(中略)

家族、友だち、会社や学校で出会う人たちのために、まずは、「相手のために何ができるか」を考えてみてください。(本書p69より)

 

返報性の法則

著者が「ペイ・フォワード」を実践されている身近な場面として、次のようなエピソードが紹介されています。

 

実は私は、若い頃にホテルで部屋の清掃をするアルバイトをしていたことがあります。(中略)

そんなベッドメイキングの仕事をしていた当時、印象的な出来事がありました。

あるお客さまがチェックアウトした後の部屋に行くと、サイドボードの上に折り鶴が置かれ、その下に「ありがとう」と書かれたメモがあったのです。(本書p56より)

 

清掃を担当した自分へ、利用客からの感謝のメッセージ。

これに感動した著者は、自分がホテルに宿泊するたびに「ベッドメイキング、お疲れさま」という感謝のメモを、チップとともに添えているのだそうです。

 

すると、これに対して清掃スタッフからさらにお礼が返ってくることもあるようです。

 

ある日、仕事からホテルに帰ってきて私は驚きました。

部屋のデスクに水と炭酸水のペットボトルが2つ置いてあったからです。このような特別サービスは、本来はやってはいけないことです。しかし、清掃の方のお礼の気持ちだったのでしょう。私はボトルを喜んで受け取りました。(本書p57より)

 

人は誰から親切にされると、感謝したり恩返しをしようとします。

これを「返報性の法則」といい、「ペイ・フォワード」と並んで大切な価値観であると著者は述べています。

 

まず先に、相手に与える

本書では、数多くの心温まるエピソードが紹介されていますが、そのいずれにも、根底には「ペイ・フォワード」の精神が流れています。

 

ペイ・フォワード」で大切なのは、前述の直訳にもあったように「先に払う」こと。

余っているからあげるのではなく、見返りを求めるわけでもなくて、自分がしてもらって嬉しいと思えることを、まず先に相手にするのだと、私は尊敬するメンターから教わりました。

 

年商で数百億という結果を作られている私のメンターも、私たちが豊かになれるようにと、時間とお金をつぎ込んで、事業を立ち上げやすい土壌を整えてくださっています。

私も早く大きな結果を作って、メンターからしていただいたことを次の世代へ「恩送り」しようと心に決めています。



著者が仰るように、「ペイ・フォワード」はお金がなくても実践できます。

「相手のために何ができるか」という心がけで、小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

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【本】ビル・ゲイツの幸せになる質問 もしも1日200円しか使えなかったら?(中編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

前回に引き続き、中谷昌文(なかたに よしふみ)さん著書、

ビル・ゲイツの幸せになる質問 もしも1日200円しか使えなかったら?”

を紹介します。

 

※前編はこちら

gonbook.hatenablog.com

 

著者がおこなっている社会貢献活動のひとつに、難病の子どもを東京ディズニーランドにお連れするという活動があります。

 

今回の中編では、発足して25年以上になるという、この『難病の子どもたちをディズニーランドにお連れする会』にまつわるエピソードに着目します。

 

平日は経営者、土日はディズニーランドのキャスト

この活動は、著者がアメリカ留学中に本場のディズニーランドを訪れ、開園前に難病の子どもたちを特別に入場させているのを見たことがきっかけで始まったそうです。

 

米国の子どもたちの笑顔に感動を受けた著者は、帰国してすぐに日本のディズニーランドの運営を担う株式会社オリエンタルランドを訪ねます。

 

私は「子どもたちに園内の様子を伝えたい」と、オリエンタルランドにお願いしたのですが、「部外者には教えられません」と断られてしまいました。「どうすれば教えてもらえますか?」と食い下がると、「キャストになったら教えてあげますよ」と言われたのです。(本書p122~p123より)

 

もともと体育教師、かつダンス指導者の資格を有していた著者は、なんとディズニーランドのキャスト採用試験に合格。

平日は事業主や経営者として働く傍ら、土日はディズニーランドでキャストをする生活を6年も続けられたそうです。

 

人の噂は気にしない

著者はキャストとして働いて得た給料を全額使い、ディズニーランドのグッズやお菓子を大量に購入され、難病の子どもたちへプレゼントしたそうです。

 

ところが、このとき著者の周りでは、著者がグッズを転売して儲けているという根拠のない噂話が飛び交ったといいます。

 

その姿を見ていたキャストたちの間で、「中谷はディズニーグッズを転売して儲けている!」という黒い噂が立ってしまいました。

(中略)

しかし、我が道を突き進んでいた私は、そんな噂を全く気にしませんでした。自分がキャストをして稼いだお金で堂々とお菓子を買い、6年間、子どもたちに届けたのです。(本書p124~p125より)

 

子どもたちの笑顔を望んで正当な努力を続けられた著者は、正しいことをおこなうときに人の噂は気にしないと仰います。

 

自分で自分を満たす

「新しいことを始めたい」とか「将来、独立して稼ぐぞ!」などと、言葉にする人はたくさんいらっしゃるかと思います。

ただ、そのために実際に行動を起こしている人は、どれくらいいらっしゃるでしょうか。

 

複数の法人の代表を務められる最中、自らがキャストになるという決断とアクションをされた著者の姿勢には、私も深い感銘を受けました。

 

そして、周囲の批判をものともせず、自分が信じた正しさを貫く著者の姿もまた、私を奮い立たせてくれました。

 

正しいこと、世の中の役に立つことをしていても、ときには批判の標的になることもあります。

そんなとき、著者のように自らの信念に基づいて正当な努力をして、自分で自分のことを満たしていれば批判や噂は気になりません。

適切な行動を起こさず、自分で自分のことを満たせていない人たちからのネガティブな攻撃に負けてはいけない、言われる筋合いはないというくらい堂々としていてよいと私は思います。

 

真っ当な努力によって、自分で自分のことを満たす。

その先には、周囲に幸せを分け与えるという素敵なビジョンが待っていると、著者のエピソードから学びました。



次回、後編に続きます。

 

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【本】ビル・ゲイツの幸せになる質問 もしも1日200円しか使えなかったら?(前編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

今回紹介する本は、中谷昌文(なかたに よしふみ)さん著書、

ビル・ゲイツの幸せになる質問 もしも1日200円しか使えなかったら?”

です。

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出典:理事長挨拶 | 国際ビジネス大学校

 

元教師である著者は、2004年に志魂塾を、2011年に国際ビジネス大学校を創設。

7つの団体の理事を務める社会貢献家として、多くの事業や社会貢献活動を25年以上にわたって継続なさっています。

 

著者は以前、自身の活動に興味を示してくれたという米マイクロソフト創設者のビル・ゲイツと、5分だけ会って会話をされたそうです。

 

私とビル・ゲイツの間には、そんな不思議な「ご縁」があります。また、同じ社会貢献家として、さらに自らのビジネスで得た財産を人々のために惜しげもなく注ぐ姿勢に、深く共感しています。(本書p12より)

 

本書では、ビル・ゲイツ氏が全世界の人々に向けて投げかけた質問などをテーマに、「人は、いつでも、誰でも、どこにいても幸せになれる」という著者の見解を学べます。

 

本書で紹介されているエピソードのうち、特に印象に残った内容と感想を、前編、中編、後編に分けてお伝えします。

 

知恵と努力で幸せになれる

本書の副題にもなっている次の質問は、ビル・ゲイツ氏からの問いかけです。

 

「もし、あなたが発展途上国に住んでいて、1日に200円しかお金を稼げなかったら、どうしますか?」(本書p2より)

 

さて、皆さんなら200円をどう使うでしょうか。

 

著者によると、ビル・ゲイツ氏自身の答えは、「オスとメスのニワトリを買う」だそうです。

なぜなら、育てたニワトリがタマゴを産み、タマゴからはまたニワトリが産まれ、どんどん増えていく可能性があるからです。

そして、ニワトリやタマゴが自身の収入源となって、さらには他の貧しい人にニワトリを分けてあげることもできるからです。

 

ビル・ゲイツの質問」は、あなたが1日200円の収入であっても、どんな境遇におかれていても、たとえ一文無しであっても、「富を生み続けて、人に分け与える方法はある」ということを教えてくれます。(中略)

つまり、知恵と努力によって、資産も幸せも限りなく増やしていけるのです。(本書p3より)

 

諦めずに考え抜く

前述の質問には、2つの意味があると著者は仰います。

 

1つ目は、世界中の人々を幸せにするためにあなたはどう生きるか?という問いかけ。

そして2つ目は、たった1つのアイデアで世の中を大きく変えることができる、というビル・ゲイツ氏のメッセージ。

 

実際、マイクロソフト社の入社面接では、

「世界中に、ピアノの調律師は何人いるのか」

ビル・ゲイツの浴室を設計するとしたらどうするか」

など、発想力が問われる非常にユニークな質問が飛び交ったといわれています。

 

どれも、知識だけでは解くことができません。柔軟な発想力と諦めずに考え抜く精神力、物事の本質を見抜く洞察力が必要です。

彼自身がブログで書いていますが、冒頭の質問の正解は一つではありません。むしろ、世界中の人々がそれぞれの答えを出し、自分の人生の時間を使って、何が正しいかを実際に確かめることこそ、ビル・ゲイツが望んでいる答えなのです。(本書p187より)

 

どうやったらできるか?と考える

技術革新が急速に進み、いまから数十年後には、いまある仕事の6割はなくなったり、機械に置き換わったりするといわれています。

ただ言われたことをこなすのではなく、どんな状況下でも「どうやったらできるか?」と必死に考え抜いて、柔軟に行動できる人材がこれからの時代で求められるのではないでしょうか。

 

本書に掲載されている77のエピソードには、考え方を変えるためのヒントが凝縮されており、とても学びが多いです。



次回、中編では、著者自身のエピソードからピックアップしてお伝えします。

 

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第4作「損をしない人の考え方」が発売されました!

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こんにちは。権藤優希です。

 

先日2021年9月17日に、きずな出版より私の4作目の書籍

「損をしない人の考え方」

が発売されました!

 

◆新作「損をしない人の考え方」◆

損をしない人の考え方 ※きずな出版HPリンク

 

 

私は昨年「いつも損してしまう、いい人のために」というテーマで講演をさせていただきました。

この「損をしない人の考え方」では、講演会でお伝えした内容も含めて、損をする人から得をする人に変わるための考え方を、私の体験を交えてまとめています。

 

本作はたくさんの方々が応援してくださるおかげで、発売前から重版が決定しています。

発売にあたり、きずな出版の櫻井秀勲社長をはじめとする関係者の皆様に、多大なるご尽力を賜りました。
あらためて、心より感謝を申し上げます。

 

「損をしない人の考え方」は、本を読んでくださった方が、みな得をする人になってもらいたいと思い、誠意を込めて書きました。

ぜひ、書店でお手に取っていただければ幸いです。

 

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【本】アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉(後編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

前回に引き続き、和田秀樹(わだ ひでき)さん著書、

アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉”

を紹介します。

 

※前編はこちら

gonbook.hatenablog.com

 

後編では、本書第6章の内容から、子どもが失敗したときの親の声かけについてピックアップします。

 

「次は頑張ろう」と前向きな言葉をかける

テストの点数が悪かったなど、たとえ子どもが一生懸命に取り組んでいたとしても、失敗することもあるでしょう。

 

著者は、失敗した子どもが、次はよい結果が出せるようにサポートすることを親に求めています。

 

子どもが十分に落ち込んでいるとき、反省の色を見せているときには、あえて叱るべきではありません。

「くよくよしていても仕方ないから、次は頑張りなさい」

「次のテストでは見返してやりなさい」

などと前向きに導いてあげるようにしましょう。(本書p172より)

 

ただし、結果が悪かったのに勉強をしないなど反省が見られない場合に、”行動を叱る” 必要があるのは、前編でもお伝えした通りです。

 

失敗は、問題解決能力を鍛えるチャンス

さらに、親は子どもの失敗そのものを責めるのではなく、失敗したことについて「次はどうすればいいと思う?」と声をかけて、一緒に考えてあげることが大切なのだそうです。

 

人は失敗から多くの学びを得ます。

親の過保護によって子どもが失敗する機会を奪うことは、子どもの成長を妨げることになると著者は指摘します。

 

本当に危ないときは当然止めるべきですが、ちょっと転んでケガをする程度であれば、あえて痛い目を見させて、痛かったという経験を持たせるほうが子どものためになります。子どもはケガをすることによって、何が危険な行為であるかを経験的に理解するようになります。(本書p180より)

 

失敗を回避するのではなく、失敗を経験し、「次はどうすればいいか?」と考えてその失敗を乗り越えることで、子どもの問題解決能力を磨くことができると著者は述べています。

 

失敗したという経験は一種の知識です。知識を増やすと同時に重要なのは、問題を解決するために発想する力を磨いていく努力です。

(中略)

知識をもとに、さまざまな可能性を発想する。そのときポイントとなるのが、複数の可能性のなかから最適な選択肢を選び取る力です。この最適な選択肢を選ぶ能力は、社会に出てからさまざまな問題に直面したときに確実に役立てることができます。(本書p181より)

 

困難に立ち向かう

失敗そのものは悪いことではありません。

 

ただ、1回の失敗で足を止めたり、あるいは失敗を避けようとする行動を取ったりしても、自分のなかの根本的な考え方が変わっていなければ、また別の形で同じ困難に直面することになる、と私は教わりました。

 

人生は選択の連続です。

 

失敗や困難を避ける選択をするのか。

失敗や困難に立ち向かう選択をするのか。

 

困難を乗り越えれば、どんなことがあっても「自分なら大丈夫」と思えるような、分厚いメンタルが手に入ると私は確信しています。



負けん気の強さを持つ子どもに育てよう。

そう思うなら、子どもを導く親の言葉や姿勢がとても大切なのですね。

 

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【本】アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉(前編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

今回紹介する本は、和田秀樹(わだ ひでき)さん著書、

アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉”

です。

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出典:和田秀樹 公式ポータルサイト│ヒデキワダ・ドットコム



東京大学医学部卒業。

和田秀樹こころと体のクリニック院長。

 

精神科医の他にも、映画監督や受験指導ゼミの代表など多岐にわたってご活躍されており、『「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣』(大和書房)をはじめとする多くの著作を発表されています。



著者は、東大医学部に合格できたことについて、著者のお母様の声かけの影響が大きかったと語っています。

 

母親は、私たち兄弟に対して、

「自分は勉強ができるはず」

「勉強ができるようになりたい」

と思わせるような言葉を絶えずかけ続けていました。

(中略)

今にして思えば、母親が私たちにかけてくれた言葉の数々は、今注目を集めているアドラー心理学の勇気づけにほかなりません。(本書p6~p7より)

 

本書では、自分で考え自ら勉強する子どもを育てるために、親はどのように声をかければよいかを、アドラー心理学の観点から解説しています。

 

成功体験を持たせる

アドラー心理学のポイントでもある「勇気づけ」とは、人生の課題に取り組み、困難を乗り越えていくための勇気を与えること。

 

子どもを勇気づけるためには、子どもが自分の力でうまくいったという成功体験を持てるように、親が適切にサポートすることが必要だと著者はいいます。

 

勉強でも運動でも、子どもの限界を設けず、やってみるように勧めてください。

(中略)

「自分はできる」「自分は頭がよい」という思い込みが、子どもを支える自信となります。

挑戦しようとする子どもに対して、「やればできるよ」「心配しなくても大丈夫」と声をかけるのもよいでしょう。(中略)

「やってみたらできた」という体験が、「自分はやればできる」という確信につながっていきます。(本書p113より)

 

結果をほめて、行動を叱る

テストの成績がよくなかった子どもに対して、親が「なんでできないの?」と言ったり子どもを罰したりすることは、かえって子どもを勉強嫌いにしてしまうと著者は仰います。

 

なぜなら、”自分には価値があると思うときに勇気を持てる” というアドラー心理学の考え方からすれば、結果を叱ったり罰したりすることは子どもの価値を否定することになるからです。

 

著者は、子どもに「どうすればできるか」という方法を教えたり、一緒に考えてあげることが親の役割だと述べています。

 

テストで成績がよくなかったときは、あえて叱ることはしません。叱っても点数が上がるわけではないと認識してください。

叱るのは、あくまでも子どもの行動です。試験の結果は変えることはできませんが、テストの点が悪いのに「勉強をしない」という行動は変えることができます。

変えることができる行動を叱ると同時に、「こうすればできるようになるよ」とアドバイスをするようにしてください。(本書p91より)

 

よい結果であればそれに注目して認めて、悪い結果であれば𠮟責はしない。

変えることができる「これからの行動」に着目して勇気づけをすること、つまり「結果をほめて、行動を叱る」という視点が大切なのだそうです。

 

自己決断を促す

本書は子育てに特化した内容ではありますが、他者を適切に勇気づけるためにどんなことを意識すればよいかという点で、多くの学びがあります。

 

私自身、大学受験は思い描いていた理想の結果にはなりませんでした。

ただ、起業を通じて「自分は必ず宣言したことを成し遂げられる」という、自らへの強い確信を持てるようになりました。

 

もちろん自分を律するトレーニングを積んだことも要因のひとつですが、お世話になっている方々からたびたび温かい言葉をかけていただき、勇気づけられたこともまた事実です。

 

どんな言葉をかけるかで結果が大きく変わってくるということは、私も日頃から感じています。

相手が自ら決断して一歩を踏み出したくなるような関わりは、子育てにおいても重要なのだと学びました。

 

 

続きは、後編でお伝えします。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

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【本】頭のいい一言「すぐ言える」コツ(後編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

前回に引き続き、鶴野充茂(つるの みつしげ)さん著書、

”頭のいい一言「すぐ言える」コツ”

を紹介します。

 

※前編はこちら

gonbook.hatenablog.com

 

 

後編では、ビジネス・日常を問わず幅広く活用できる「頭のいい一言」に注目します。

 

相手が話したいことを尋ねる

良い人間関係を築く、特に初対面の人に良い印象を与える話し方があると著者はいいます。

 

それは、相手が言われて嬉しい一言を言うこと。

 

前編でもお伝えしましたが、まずは自分が相手に興味を持って

・相手がよく知っていること、得意としていること

・相手が話したいこと

にフォーカスした一言を言うだけで、お互いに打ち解ける可能性が高まるそうです。

 

【相手を乗せない一言】

 自分「東大のご出身なんですか。優秀なんですね

 相手「いえいえ、そんなことないですけど……」

 自分「……」

 相手「……」

 

【相手を乗せる一言】

 自分「東大のご出身なんですか。どんなことを勉強されていたんですか

 相手「日本文学を専攻していました」

 自分「私は文学には詳しくないのですが、作家では誰が一番好きですか?おすすめの作家などいたら、教えてくれませんか」

 相手「そうですね。卒論では菊池寛について書いたのですが、(以下省略)」

(本書p114~p116より抜粋)

 

相手の関心(話したいこと)を的確におさえた質問をすることがポイントで、これはどんな場面でも活用できそうですね。

 

気分良く話せるツボというのは、「その人でないと話せないこと」にあります。そこを突くような一言を言えば、相手は「あ、自分に対して興味を持ってくれたんだ」と感じてくれるというわけです。(本書p117より)

 

「なぜ」と「きっかけ」の違い

前述のように、質問とは、初対面の相手への興味関心を示すパワフルなコミュニケーションです。

相手のことを知るために、質問を積極的に活用したいですね。

 

ただし、尋ねるときに「なぜ?」と言ってはいけないと著者は述べています。

 

その訳は二つあります。

まず、「なぜ」の一言は、相手が答えにくいあいまいな質問になってしまうということ。

(中略)

二つめの訳は、「なぜ」の一言は詰問調になってしまう可能性があること。「なぜできないんだ!」などと怒りの言葉にも使われるように、「なぜ?」は意外とキツイ言葉です。(本書p142~p143より)

 

尋ねる側に意図がなかったとしても、「なぜ」や「どうして」といった言葉を言われた側は、問い詰められているかのような、否定的なニュアンスを感じてしまうかもしれません。

 

そこで著者は、「なぜ」ではなく「きっかけ」に置き換えることを提唱されています。

 

なぜ、このお仕事に就かれたのですか?」

どういうきっかけで、このお仕事に就かれたのですか?」

(本書p143より抜粋)

 

「きっかけ」を尋ねる一言には、

・詰問調のキツさをなくして柔らかい印象を与える

・客観的な出来事や経緯など、相手の返答から得られる情報量が増える

といった効果があるのだそうです。

 

「理由」をダイレクトに聞く一言ではなく、「きっかけ」を聞く一言で——。

そうすれば、相手を不愉快にさせることなく会話ができます。コミュニケーションが円滑になるのです。(本書p144より)

 

相手の気持ちを考えた一言で、コミュニケーションはさらに良好になっていくのですね。

 

スキル、思い、両方とも大切

本書で紹介されている「頭のいい一言」は、誰もがすぐに実践できるものばかりであり、こうした技術(スキル)を磨くことは確かに大切だと私も思います。

 

ここで付け加えたいのは、学んだスキルを活かす前提として、相手への興味関心があり、相手の理解に努めるといった相手に対する真摯な思いがあること。

 

私のメンターはよく「スキルが思いを上回ったらおしまいだよ」と仰っていました。

 

表面的なスキル、つまり発する言葉が荒削りだったり不器用だったとしても、目の前の人への思いが本物であれば相手にはちゃんと伝わるのではないかと、私はこれまでの経験から感じています。



思いも、スキルも、両方大事。

仕事とプライベートの双方に良い影響をもたらすコミュニケーションを、いつまでも磨きつづけようと感じた1冊でした。

 

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