【本】神様のカルテ
参考:https://www.amazon.co.jp/dp/4094086188
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、夏川草介(なつかわ そうすけ)氏著書
「神様のカルテ」です。
引用元:
読書のいずみ-座・対談 夏川 草介さん(医師・小説家)|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
地方病院に勤める医師を主人公とする小説で、シリーズ累計発行部数は300万部を超えています。
著者の夏川氏も医師であり、作家デビューとなる本作で小学館文庫小説賞を受賞されました。
2011年に櫻井翔さんの主演で映画化もされ、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
人の命に向き合う医師の物語
主人公の栗原一止(いちと)は、信州の病院に勤める5年目の内科医です。
夏目漱石の影響を受けて古風な物言いをすることから、周囲の人たちからは変人扱いされています。
しかしながら、目が回るようなどんな過酷な状況でも、つねに患者の気持ちに寄り添い、誇りを持って仕事をします。
そんな一止を献身的に支える写真家の妻、ハル。
また病院でともに働く医師や看護師たちなど、登場人物はみな個性豊かで、一止を取り巻く人間関係がくっきりと描かれます。
一止の心を動かしたもの
ある日、一止のもとに、大学病院で働かないかと声がかかります。
大学病院に行けば、最先端の医療を学べて、医師としての成功に近づく。
しかし、一止がこれまで診てきたような、大きな病院では受け入れてもらえない高齢患者の治療はできなくなる。
悩み続けた一止の心を動かしたのは、ある患者が一止に宛てた手紙でした。
病いの人にとって、もっとも辛いことは孤独であることです。先生はその孤独を私から取り除いてくださいました。
(以下略)
相手の気持ちを考えること
医師は、いつも重大な決断の連続なのかなと推測します。
夏川氏自身も、医師として働いていると、自分が一般的な常識から外れていると感じるそうです。
しかし小説を書いているときは、普通の人の感覚に戻れるといいます。
職業や立場の都合上、つい自分なりの持論や正解を持ち出すことは誰にでもありうるでしょう。
しかし、一止のように "いま、目の前の人にとって何が大切なのか" を深く考えて患者に寄り添う姿には、私も胸を打たれました。
患者のほうも、自らが病に冒されるなか、一止のことを案じています。
妻のハルも、一止のちょっとした表情や声色から、一止の気持ちを汲み取る最大の理解者です。
相手の立場に立って、相手の気持ちを考えられる人が身近にいるというのは、とても幸せなことだとあらためて感じました。
医師として働きながら書かれた夏川氏ならではの、心温まる物語です。
ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
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