【本】リンゴが教えてくれたこと(後編)
こんにちは。権藤優希です。
前回に引き続き、木村秋則(きむら あきのり)さん著書、
“リンゴが教えてくれたこと”
を紹介します。
※前編はこちら
後編では、著者の農業や自然に対する考え方にフォーカスします。
自然をずっと観察する
リンゴの無農薬栽培を成し遂げた著者が大切にされているのは、自然を長期にわたって観察すること。
大量に発生した虫にも、生え放題の雑草にも、自然においてはそれぞれに意味があり、重要な役目を果たしている。
緻密な観察によって、本来の自然が持つバランスやエネルギーの循環に気づき、成功要因をひとつずつ突き止めていったといいます。
草ぼうぼうの畑の土の温度は二二度くらいです。外気温が三五度と発表された日、土の温度は二四度であったと思います。私はずっとデータをとって来ましたから。(本書p72より)
従来の常識を覆すようなやり方は、決して思いつきではなく、著者の綿密な観察から得られた確かなデータに基づいています。
自然のお手伝いをしているに過ぎない
そして、自然栽培の方法を指導するうえで最も大切な考え方が、自然に対する感謝の気持ち。
人間が必要以上に介入することのない、自然が主体となる農業を現在も多くの方に伝えつづけていらっしゃいます。
私は全国の農家の人にこう言っています。みなさんの体にリンゴ一つ、お米一粒実らすことができますか。人間はどんなに頑張っても、自分ではリンゴの花一つ咲かせられません。米を実らせるのはイネです。リンゴを実らせるのはリンゴの木です。主人公は人間ではなくてリンゴの木やイネです。人間はそのお手伝いをしているだけです。そこを十分わかってください、と。(本書p4より)
飽くなき探求心
著者は次の言葉で本書を締めくくっています。
奇跡は努力の結晶だと思います。簡単にできたら苦労はありません。一つずつ壁を越えて階段を上っていくごとに、また新たな壁が生まれます。どうしたら壁をクリアできるのか。知恵を振り絞っていくところに人生の意義があります。
苦しい極限の極貧生活の中でも楽しいと思う瞬間がありました。期せずして波乱万丈の人生となりましたが、「それも楽しいよ」と若い人たちに言いたいです。(本書p200より)
口で言うのは簡単かもしれませんが、著者が遭遇した困難は想像を絶するものがあります。
私も未だ道半ばですが、これまでにもやむを得ない事情で得意先との取引がストップするなど、予期せぬ困難を経験しました。
それでも、自らの信条を貫き、自分が選択してきたことを正解にすると心に決めて突き進んできました。
リンゴに懸ける著者の生き方から伝わってくるのは、最後までやり通す根気強さと、尽きることのない探究心。
既存の常識を打ち破って、前に進もうとする姿に感銘を受けました。
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