【本】頭のいい一言「すぐ言える」コツ(後編)
こんにちは。権藤優希です。
前回に引き続き、鶴野充茂(つるの みつしげ)さん著書、
”頭のいい一言「すぐ言える」コツ”
を紹介します。
※前編はこちら
後編では、ビジネス・日常を問わず幅広く活用できる「頭のいい一言」に注目します。
相手が話したいことを尋ねる
良い人間関係を築く、特に初対面の人に良い印象を与える話し方があると著者はいいます。
それは、相手が言われて嬉しい一言を言うこと。
前編でもお伝えしましたが、まずは自分が相手に興味を持って、
・相手がよく知っていること、得意としていること
・相手が話したいこと
にフォーカスした一言を言うだけで、お互いに打ち解ける可能性が高まるそうです。
【相手を乗せない一言】
自分「東大のご出身なんですか。優秀なんですね」
相手「いえいえ、そんなことないですけど……」
自分「……」
相手「……」
【相手を乗せる一言】
自分「東大のご出身なんですか。どんなことを勉強されていたんですか」
相手「日本文学を専攻していました」
自分「私は文学には詳しくないのですが、作家では誰が一番好きですか?おすすめの作家などいたら、教えてくれませんか」
相手「そうですね。卒論では菊池寛について書いたのですが、(以下省略)」
(本書p114~p116より抜粋)
相手の関心(話したいこと)を的確におさえた質問をすることがポイントで、これはどんな場面でも活用できそうですね。
気分良く話せるツボというのは、「その人でないと話せないこと」にあります。そこを突くような一言を言えば、相手は「あ、自分に対して興味を持ってくれたんだ」と感じてくれるというわけです。(本書p117より)
「なぜ」と「きっかけ」の違い
前述のように、質問とは、初対面の相手への興味関心を示すパワフルなコミュニケーションです。
相手のことを知るために、質問を積極的に活用したいですね。
ただし、尋ねるときに「なぜ?」と言ってはいけないと著者は述べています。
その訳は二つあります。
まず、「なぜ」の一言は、相手が答えにくいあいまいな質問になってしまうということ。
(中略)
二つめの訳は、「なぜ」の一言は詰問調になってしまう可能性があること。「なぜできないんだ!」などと怒りの言葉にも使われるように、「なぜ?」は意外とキツイ言葉です。(本書p142~p143より)
尋ねる側に意図がなかったとしても、「なぜ」や「どうして」といった言葉を言われた側は、問い詰められているかのような、否定的なニュアンスを感じてしまうかもしれません。
そこで著者は、「なぜ」ではなく「きっかけ」に置き換えることを提唱されています。
「なぜ、このお仕事に就かれたのですか?」
「どういうきっかけで、このお仕事に就かれたのですか?」
(本書p143より抜粋)
「きっかけ」を尋ねる一言には、
・詰問調のキツさをなくして柔らかい印象を与える
・客観的な出来事や経緯など、相手の返答から得られる情報量が増える
といった効果があるのだそうです。
「理由」をダイレクトに聞く一言ではなく、「きっかけ」を聞く一言で——。
そうすれば、相手を不愉快にさせることなく会話ができます。コミュニケーションが円滑になるのです。(本書p144より)
相手の気持ちを考えた一言で、コミュニケーションはさらに良好になっていくのですね。
スキル、思い、両方とも大切
本書で紹介されている「頭のいい一言」は、誰もがすぐに実践できるものばかりであり、こうした技術(スキル)を磨くことは確かに大切だと私も思います。
ここで付け加えたいのは、学んだスキルを活かす前提として、相手への興味関心があり、相手の理解に努めるといった相手に対する真摯な思いがあること。
私のメンターはよく「スキルが思いを上回ったらおしまいだよ」と仰っていました。
表面的なスキル、つまり発する言葉が荒削りだったり不器用だったとしても、目の前の人への思いが本物であれば相手にはちゃんと伝わるのではないかと、私はこれまでの経験から感じています。
思いも、スキルも、両方大事。
仕事とプライベートの双方に良い影響をもたらすコミュニケーションを、いつまでも磨きつづけようと感じた1冊でした。
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