【本】火の玉ストレート プロフェッショナルの覚悟(前編)
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、元プロ野球選手・藤川球児(ふじかわ きゅうじ)さん著書、
“火の玉ストレート プロフェッショナルの覚悟”
です。
出典:藤川球児【kyuji22】 (@kyuji22fujikawa) | Twitter
1998年にドラフト1位で阪神タイガースに入団。
最多セーブ記録(通算243セーブ)を誇る、絶対的守護神として長きにわたり活躍されたピッチャーです。
現在は阪神タイガースの特別補佐に就任され、また野球解説者としてもご活躍中です。
本書は、プロ入りから現役引退までのさまざまなエピソードを交えて、藤川さんのプロ意識や勝負哲学などを学べる、野球ファン必見の一冊です。
なお先日、私は仕事の関係で、講演にて藤川さんのお話を直接伺う機会がありました。
元野球少年として、プロの選手にお目にかかれたことはとても光栄です。
本書の内容と併せて、藤川さんから伺ったお話もお伝えしたいと思います。
ストレートという"一芸"を極める
藤川さんの代名詞ともいえる「火の玉ストレート」の誕生秘話が本書で語られています。
もともとは色々な球種を投げ分ける技巧派だった藤川さん。
プロ入り6年目に投球フォームの修正に取り組まれ、伸びのあるストレートを手に入れられたそうです。
このストレートを一躍有名にしたのが、2005年の巨人・清原和博さんとの対戦。
渾身のストレートは150キロを超え、空振り三振に倒れた清原さんは「火の玉や」と舌を巻いたのです。
打者は投手によって育てられ、投手は打者によって磨かれる。
僕は、清原さんによって磨かれた。(本書p55より)
この「火の玉ストレート」のエピソードについて、藤川さんは講演で次のように仰っていました。
清原さんとの対戦がきっかけで、プロになるということは、ひとつの専門家になるということだと知りました。
手応えを感じていたストレートを、自分の”一芸”として極めようと思ったのです。
プロとは、秀でた”一芸”で勝負する世界。
清原さんから火の玉と称されたストレートは、まさに藤川さんの軸となる”一芸”に変貌したのです。
野球人である前に社会人であれ
とはいえ、入団してから一軍に定着するまでの約5年、ひたすら練習に明け暮れる”下積み時代”を経験されたそうです。
それでも、5年間必死で猛練習したことにより、プロの世界で戦えるだけの体力が身についたといいます。
また、藤川さんが入団されたときの阪神の監督は、故・野村克也さん。
野球のみならず、生活態度まで厳しく指導されたことについて、次のように語っています。
率直にいって、プロ野球選手に対して生活態度を指導するのは越権行為ではないかと感じていた(中略)。
しかし、プロ野球の世界で5年、10年と経験を重ねるに従って、野村監督の言葉が僕の心のなかで響きを増してきた。
「野球人である前に社会人であれ」とは、なんとまっとうな言葉かと今では思える。(中略)
当時、野村監督の言葉を理解できなかった自分がもどかしいが、それでも後年、身になったことを思えば、指導者に恵まれた幸運を感じる。(本書p29より)
野球選手である以前に、人としての土台、いわば基礎をきちんとする。
高卒ルーキーのときは理解できなかった野村さんの教えが、いかに大きかったかを打ち明けています。
さらに、藤川さんは基礎の重要性について、講演でこう仰いました。
一軍と二軍とでは責任の重さが全然違います。
積み上げで努力するのではなく、必要な結果から逆算して練習しなければいけないと痛感しました。
プロとして、最初のほうに苦しんで、基礎を深く深く修正してきた人のほうが、長く活躍できると思います。
下積み期間で、どれだけ基礎を築き上げられるか。
厳しい環境に身を置いて、土台となる基礎を徹底することが、長期にわたって大きな成功を収める要因なのですね。
自分を磨き、基礎をつくる
私も学生時代は野球に力を注いでいたので、本書の内容や、講演における藤川さんのお話ひとつひとつに引き込まれ、胸が熱くなりました。
学べたことは、野球に限らずビジネスにも通ずることばかりです。
火の玉ストレート誕生のきっかけとなった清原さんとの対戦。
人を成長させるのは、やはり人なのですね。
私が「人は人で磨かれる」と教わってきたこととリンクし、仕事を通じて多くの人と会うことがますます楽しみになりました。
また、長く繁栄するために大切なことが基礎の徹底。
思うような結果が出ないときでも地道な努力を続けて、根を深く張っていこうと思いました。
後編では、藤川さんがメジャーリーグへの挑戦を経て、阪神タイガースに復帰されたときのエピソードを中心にお伝えします。
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