【本】喜ばれる人になりなさい(前編)
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、当ブログでたびたび紹介しております、永松茂久(ながまつ しげひさ)さんの著書、
”喜ばれる人になりなさい”
です。
出典:永松塾
株式会社人財育成JAPAN代表取締役。
多数の事業を展開され、主宰の「永松塾」を通じて次世代のリーダーを輩出されている実業家です。
著作の累計は220万部を突破され、中でも「人は話し方が9割」は、2020年ビジネス書年間ランキング第1位を獲得されました。
作家として私もたいへんお世話になっており、間もなく発売予定である私の次回作のテーマは、永松さんが温かく背中を押してくださったことで決めました。
本書「喜ばれる人になりなさい」の副題は「母が残してくれた、たった1つの大切なこと」。
この本は3つの目的を持って書きました。
1つめが、読んでくださる読者の方にお母さんの存在の大切さを再確認していただくために。
2つめが、母・たつみの自由奔放さを通して、今、家事、子育て、仕事をがんばっている世の中のお母さんの自己肯定感を上げるために。
そして3つめが喜ばれる人を増やしていくために。
(本書p306 あとがき より)
永松さんの幼少期から現在までを綴ったドキュメンタリーエッセイであり、その背景には、実のお母様・たつみさんの大切な教えがあったのです。
すべては「喜ばれる人になりなさい」
永松さんが幼い頃、地元・大分県中津市でギフトショップを営まれていたお母様。
「私は人に喜ばれることが大好き」が口癖のお母様のお店は大繁盛だったそうです。
そんなお母様は、幼い頃の永松さんにいろいろな言葉をかけていたといいます。
商品をラッピングして手渡ししたときのお客さまの笑顔を見るのが大好きなの。(本書p59より)
優しいとは人に親切にすること。でももっとその前に、弱い立場にいる人の痛みを知ること(本書p79より)
商売をされていたご両親の影響もあり、たこ焼き屋として商人になることを志した永松さん。
上京後は、オタフクソースや築地銀だこなどの有名企業で学ばれます。
それらの企業が提唱する「ソースを売る前に、まずたこ焼き、お好み焼き文化を広めよ」、「どれだけ大きくなっても、たこ焼きの向こうにあるもの(お客さまの笑顔)から目を離すな」といった教えが、本質的にはお母様の教えと同じであることに気づいたそうです。
言い方こそは違えど、この言葉の中にも、母が幼い頃から僕に言い続けた
「喜ばれる人になりなさい」
が心に響いてきた。
(中略)
今はっきりと言える。それは
「喜ばれる人になりなさい」
ということだった。それまで出会った人生の先輩たちが教えてくれたこともすべてこの言葉に帰結する。(本書p100~p101より)
「喜ばれる人になりなさい」というお母様からの教えを大切にされた永松さんは、たこ焼き屋「天までとどけ。」や、ダイニング「陽なた家」などの繁盛店を次々にオープンさせたのです。
「日本一の母にする」という決意
2016年5月、永松さんが埼玉で行われた講演会の懇親会に出席中のこと。
がんの治療のため入院されていたお母様の容体が急変したという連絡を受けます。
電話の向こうからは親族の涙ぐむ声。
お母様は息を引き取られ、永松さんはそのときの胸中を「世界から色が消えた」と打ち明けています。
世の中にはいろんな成功者たちがいる。
しかし今もふくめ、その頃の僕は、「お母さんがこの世で元気に生きている人が一番うらやましい」無意識にそう思うようになっていた。(本書p229より)
その数カ月後、お母様が闘病中のときに書かれたノートが見つかります。
そこには、我が子を思う気持ちがありのままに綴られていました。
あなたがいなければ、今の状態では絶対ありません。
茂久の「大丈夫だから!」と言ってくれる言葉は
最高の癒しであり元気になります。
ありがとう。
そして素直にお父さんの偉大さを感じているあなたはすごい。
絶対日本一のメンターになるよ。
そのためにお母さんは元気になります!!
ありがとう! お母さんの子であることに感謝します。
フォーユー。
ここが私の向かうところ。
いっぱい元気にしてくれてありがとう。
あなたの本の日本一のファンのたつみより
(本書p234~p235より)
これを見た永松さんは、出版で自らが日本一になり、お母様のことを日本一の母にすると決め、仕事を出版1本に絞る決断をされたのです。
生きていることに感謝
永松さんがよく仰る「フォーユー」の精神は、私も著作や講演で学ばせていただいています。
その背景にはお母様の温かな心があったと知り、またお母様が永松さんに宛てたノートを拝読したときには、私も涙せずにはいられませんでした。
私は、数年前に父を病気で亡くしています。
かつて、私が事業で結果をつくり、はじめてベンツを納車したときのこと。
両親に内緒にしたままベンツで実家に帰ったときの、父の驚いた顔を今でも覚えています。
家族というかけがえのない存在。
その大切さを噛みしめて、今私が生きていることに感謝し、ライフアクセラレーターとしての使命を全うします。
さて、真の意味で「喜ばれる人になる」とは、どういうことでしょうか。
後編に続きます。
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