【本】ともに戦える「仲間」のつくり方
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、株式会社ビズリーチ代表取締役社長、南壮一郎(みなみ そういちろう)氏著書
『ともに戦える「仲間」のつくり方』です。
南氏はモルガン・スタンレー証券、楽天イーグルスに勤めたのち、2007年に同社を設立、2009年に日本初の求職者課金型の転職サイト「ビズリーチ」を開設され、現在もさまざまなサービスを展開されています。
本書では、立ち上げに至るまでの実体験をもとに、チームワーク・人間関係について南氏が大切にされていることを紹介しています。
引用元:https://www.bizreach.co.jp/corporate_info/officer/
南氏は自身の転職活動をきっかけに、高所得者向けの新しい転職支援サービスを思いつき、独立を決意します。
立ち上げをともにするパートナーを探しはじめますが、当時の業界の常識に反する構想はなかなか理解されず、100人以上もの人に断られたそうです。
それでも自分のビジョンを必死に伝え続け、ひとり、またひとりとその思いに共感する仲間と出会い、立ち上げに向けて奔走します。
しかしサービスの要であるシステム開発が予定通りに進まず、さらにはリーマンショックの影響を受け、事業計画は最大の危機にさらされます。
諦めかけた南氏を再び奮い立たせたのは、のちにシステム開発を担う仲間となる技術者から送られた、一通のメールだったそうです。
『これまで何人ものエンジニアと会って、まったく相手にされなかった理由、南さんは自分でわかっていますか?』
メールに込められた本音のメッセージによって、南氏はこれまでの「何でも自前でやろうとする考え方の偏り」に気づき、「自分にできることには限りがあることを素直に認め、助けを求めることで仲間の本当の大切さを理解した」と、在り方を改めたといいます。
そして仲間とともに数々の困難を乗り越え、ビズリーチのグランドオープンは大成功を収めます。
本書を読んで、私が特に感銘を受けた点が二つあります。
一つは、南氏が出会った人に仲間に加わってほしいと、全力で気持ちを伝える場面です。
『今までどんな状況でも、絶対に約束は守ってきました。必ず、一緒に仕事をしてよかったと言ってもらえるように約束します。』
と懸命に伝える姿から、積み重ねてきた信念や絶対にやり遂げるという決心が、目の前の人に伝わるのだなと学びました。
もう一つは、南氏が立ち上げを通じて得た最も大きな気づきとして、『優秀な仲間を集めてからビジネスモデルを考えるほうがいい』、つまり「誰と仕事をするか」が重要だと述べていることです。
私も起業した当初は、起業を目指す仲間を探すことから学びはじめたので、本書の内容は私にとっても身近に感じられました。
メンターから「早く行きたいのであれば一人で行け。遠くへ行きたいのであればみんなで行け。」と教わってきたことと結びつき、誰と一緒に仕事をするかの大切さをあらためて感じました。
チームで仕事をするのであれば、仲間を心から信頼し、また仲間からの信頼に値する自分であること。
本書は励みになるとともに姿勢を正される一冊で、私も繰り返し読んで仕事に活かしていきます。