【本】天才を殺す凡人
参考:https://www.amazon.co.jp/dp/4532322537
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、北野唯我(きたの ゆいが)氏著書『天才を殺す凡人』です。
引用元:https://twitter.com/yuigak
大手広告会社、外資系企業勤務を経て、現在は株式会社ワンキャリアの最高戦略責任者を務められます。
ベストセラーとなった『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』の著者でもあります。
本書『天才を殺す凡人』は、北野氏の公式ブログの内容が書籍化されたものです。
事業開発を経験された北野氏は、「すべてのプロセスにいる、今挑戦しようとしている人」のためにこの本を書かれたそうです。
(北野氏の公式ブログはこちらです)
働く人の3つの才能
本書では、働く人の才能を3つに分類しています。
天才(創造性)…独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思いつかないプロセスで物事を進められる人
秀才(再現性)…論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
凡人(共感性)…感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人
皆さんは、ご自身は3つのうちのどれに近いと思うでしょうか。
また、それぞれに当てはまるような人が身近に思い浮かぶかもしれませんね。
組織においてはどの才能も必要とされるのですが、判断の軸など価値基準の違いから、互いに阻害し合うことも多いといいます。
反対に、自分の才能を正しく理解したり、あるいは複数の才能を持つ存在によって、活かし合うこともできるのだそうです。
3つのタイプの特徴や、どのようにして自分の才能を活かせばよいかを、凡人の青年を主人公としたストーリー形式で紹介しています。
新しい視点や考え方を学べる内容ですので、興味を持たれた方はぜひ手に取っていただきたいと思います。
私が本書で特に感銘を受けたのは、主人公が自分の才能を理解し、凡人の最強の武器である「自らの言葉」を使う場面です。
事業存続の危機の中、主人公が自分の思いを会議でプレゼンします。
彼のありのままの言葉は、徐々にプレゼンを聞いている人たちの共感を呼び起こします。
物語のハイライトのひとつで、特に読んでいただきたい内容です。
人生で初めて、自分の言葉で人の心を動かせたのかもしれない。
そう思うと、グッときた。
私自身、凡人に属する人間だと思っています。
今でこそ会社を経営しておりますが、もともとは会社員で土台もなく、独創的なアイデアも持っていませんでした。
メンターに弟子入りしたばかりの頃は、まだ目に見える大きな結果はありませんでした。
起業を志した私が、その頃に唯一伝えることができたものは、
「これから絶対に結果をつくるから!」
「必ず約束を守るから!」
という自分の思いだけでした。
自分の思いを自分の言葉で伝える体験は、私が最も仲間と分かち合いたい感覚のひとつです。
私自身、思いが伝わって嬉しかった経験、伝わらなくて悔しかった経験をたくさん味わいました。
だからこそ、主人公の懸命な姿には心が奮えましたし、彼のようなチャレンジがメンタルを分厚くし、人としての魅力を高めるのだと確信しています。
凡人は、人の気持ちを理解することに長け、魂を揺さぶる「自らの言葉」を使える。
新しいチャレンジに向けて背中を押してくれる、素敵な1冊でした。
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