権藤優希の読書手帖

株式会社シーマネジメント代表、「ごん×櫻井のモテモテ塾」主宰を務める傍ら、読んだ本を中心に日常を書いています。

【本】宇宙飛行士に学ぶ心の鍛え方(後編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

前回に引き続き、宇宙飛行士・古川聡(ふるかわ さとし)さん著書、

“宇宙飛行士に学ぶ心の鍛え方”

を紹介します。

 

※前回の記事(中編)はこちら

gonbook.hatenablog.com



最後となる後編では、本書第4章~第6章より、様々なリスクに対する考え方や、物事の捉え方に注目します。

 

リスクを「正しく」怖がる

失敗が許されない重要な任務、あるいは事故の可能性など、宇宙での長期滞在には様々なリスクがつきものです。

著者は、まずそのリスクの内容や背景を正確に把握することが必要だと述べています。

 

最大限の準備をすることでリスクを減らすことはできても、リスクを完全にゼロにすることは不可能。

残ったリスクを受け入れるための第一歩は、正しく知ることのようです。

 

リスクを受け入れる際には、そのリスクと背景をきちんと知っているということが大切です。

言い方を換えれば「正しく怖がる」ということです。

(中略)

「恐怖は常に無知から生まれる」という言葉がありますが、逆に言えば知ることで恐怖の大部分は解決することができます。わずかに残った恐怖も背景を知ることで、コントロールすることができ、結果的にリスクヘッジにつながるのです。(本書p105~p108より)

 

物事の意味を決めているのは自分

著者が宇宙飛行士の訓練を始めてから4年目のとき、スペースシャトル・コロンビア号の空中分解事故が発生しました。

あと数年で宇宙に行ける見込みだった著者でしたが、この事故の影響でスペースシャトルの打ち上げは無期限で延期となり、とても落ち込んだと語っています。

 

ですが、自分に変えられないものを気にしても仕方ないと気持ちを切り替え、訓練に集中するようになったそうです。

 

「物事に本来意味はない。意味を決めているのは人間であり、自分である」ということも、心を整理するときに心がけています。

(中略)

実際、コロンビア号の事故で方針転換が行われ、訓練期間が延びましたが、結果的にはたくさん訓練ができて運用をより確実に行えるようになり、ロシア語でも運用ができるようになりました。

(中略)

出来事をどう捉えるかというのは「くせ」のようなものです。捉え方を意識することでストレスへの対処もしやすくなります。(本書p160~p161より)

 

打ち上げまでの間に、様々な技術やストレスマネジメントを学んだという著者。

ようやく宇宙に飛び立ったとき、宇宙飛行士に選ばれてから12年が経過していたそうです。

 

捉え方を変えざるを得ない状況に追い込んだ

前々回、前回と3記事にわたって本書の内容と感想をお伝えしてきました。

 

宇宙飛行士に求められるメンタルの強さには驚きましたが、仕事や人間関係のストレスを適切にコントロールする方法や、物事をどう捉えるかといった考え方は、私たちにも共通するのではないでしょうか。

 

特に、リスクというものをどう捉えるかは、人生の結果に大きな違いをもたらすと私は思います。

 

世の中に完璧な仕組みや組織などは存在しません。

リスクを避けようとするのではなく、著者が仰るようにリスクの内容を正しく知り、取れるリスクを取っていくことが目標達成のために必要だと、私自身が事業の立ち上げを通じて実感しています。

 

いまでは私は、リスクは「危険」ではなく「健全な代償の先払い」だと捉えられるようになりました。

そう捉えられるようになったのは、実際にリスクを取って自分に負荷をかけて、捉え方のくせを変えざるを得ないような状況に自らを追い込んだからだと思います。



心を鍛えるとは、出来事に対する捉え方を鍛えるということ。

自分の捉え方次第で、ストレスを適切にコントロールでき、最大限のパフォーマンスを発揮できるようになるのですね。

 

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