権藤優希の読書手帖

株式会社シーマネジメント代表、「ごん×櫻井のモテモテ塾」主宰を務める傍ら、読んだ本を中心に日常を書いています。

【本】キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!(前編)

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こんにちは。権藤優希です。

 

今回紹介する本は、田村潤(たむら じゅん)さん著書、

キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!”

です。



著者は、元キリンビール株式会社代表取締役副社長。

32歳のときに営業で全国1位の実績を上げられます。

 

1995年に高知支店の支店長に就任され、競合他社に奪われた県内シェア首位の座を、2001年に奪回されました。

そして、副社長に就任されてから2年後の2009年には、全国でのキリンビールシェア首位奪回を成し遂げられました。

 

本書では、一貫して「現場に本質がある」と主張される著者のご経験から、成果を上げる組織の風土や、リーダーのあるべき姿などを学ぶことができます。

 

当時の時代背景から著者がおこなった具体的な施策まで詳細に記されており、詳しく紹介したいところですが、印象に残った内容を厳選してお伝えします。

 

自分で決めた目標を達成せよ!

著者が高知に赴任された1995年、当時の支店の営業マンたちには「本社から言われたことをこなす」といった意識しかなく、主体的な姿勢が欠けていたと著者はいいます。

 

そこで、著者は「料飲店を月に○○件訪問する」という施策に的を絞り、営業マンたちに自分で訪問件数の目標を設定させます。

 

あるとき、目標に達していない状況を見かねて、著者は激怒されたそうです。

 

「あなたたちは、年頭に目標をリーダーと合意しましたね。約束したよね。営業活動をやって会社に帰ってきた時点で、目標の訪問件数に達していないのに、なぜ家に帰るのか。極端なことを言うようだが、目標数を達成していないのなら家に帰ることは許さない!」(本書p45より)

 

商品の市場シェアが上がるには時間がかかるので、その数字は問わなかったといいます。

しかし、営業マンたちが自ら設定した行動目標の数字すら達成していない状況は、著者にとって看過できるものではありませんでした。

 

結果のコミュニケーション

著者が大切にされている考え方のひとつが、「結果のコミュニケーション」です。

 

「結果のコミュニケーション」とは、(中略)メンバーが自発的な目標を定め、リーダーとの間で約束(コミットメント)したら、その合意の結果をしっかり検証する、というものです。

(中略)

実際には強制のようなものなのですが、中身は自分で考えて交わした約束なのだから、形としては自発的、主体的な目標である、というところがミソでした。今までは、リーダーが決めた目標に受け身で、自分から行動しているつもりだったが実はそうではなかったこと、覚悟しているつもりだったが、覚悟に至っていなかったことに気付くことが大事でした。(本書p46~p47より)

 

自分で決めた目標を宣言し、達成すると約束を交わす。

プロセスではなく結果に基づいたコミュニケーションが重要だと著者は強調します。

 

「結果のコミュニケーション」を3~4か月粘り強く続けた営業マンたちは、心身ともにタフになり、徐々に営業成績を上げはじめます。

後の1998年には、高知支店は昨対比で社内1位を獲得されたそうです。

 

量質転化、答えは現場にある

基本活動を愚直に地道にやっていると、いつかそれが質を生み出してくるのです。たとえば料飲店において、豊富な訪問がお客様の信頼に結びつき、市場への理解が深まることから、結果的に我々の活動全般が効率化されるからなのです。(本書p179より)

 

自分で設定した目標を達成するために、圧倒的な場数をこなす。

現場で培った感覚の中に問題解決の糸口がある、と著者は仰います。

 

私も全く同じ思いです。

かつて私が営業の事業で世界2位の記録をつくったとき、どのくらいの量をこなしたか、正直覚えておりません。

 

そして、私の目標に対するコミットメントを呼び起こしてくれたメンターの存在も大きいです。

言い訳できない、逃げ場がないという状況は、心にものすごい負荷がかかります。

しかし、そうした中で自分で決めた目標(約束)を果たそうとするから、タフな精神が身につき、成果に変わっていったのだと思います。



さて、リーダーである著者自身も、高知じゅうを毎日駆け回っていたそうです。

この続きは、後編でお伝えします。

 

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