【本】この道を生きる、心臓外科ひとすじ(前編)
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、心臓外科医・天野篤(あまの あつし)さん著書、
“この道を生きる、心臓外科ひとすじ”
です。
順天堂大学医学部教授。
心臓外科医として携わった手術件数は6000件、成功率98%を誇り、2012年には上皇(当時の天皇陛下)の冠動脈バイパス手術の執刀医を務められます。
本書には著者のご経験が余すことなく記されており、そこからは医師としての著者のポリシーや、医師を志す若者へのメッセージなどが浮かび上がってきます。
「人」を癒す医師
いつも頭の中で考えているのは、圧倒的に患者さんの術後のことです。心臓に起こっている異変を治すのは、患者さんと執刀医との関係の入り口に過ぎません。患者さんの病気の苦しみを取り除き、健康を回復して日常を取り戻してもらい、社会復帰を果たし、さらに自信を深めて、いままで以上に充実した生活を送ってもらうこと。そして、患者さんを支えてきたご家族が心労から解放され、平穏な日々を過ごせるようになること。それが、心臓手術の目的であり、心臓外科医が目指す患者さんとの関係でもあるのです。(本書p20~p21より)
著者は、心臓手術にはひとつとして同じ症例はなく、すべてが一期一会であると仰います。
そして、著者が大切にされていることは、「病」ではなく「人」を癒すこと。
つまり、病気を治すこと自体が目的ではなく、病気を治すことで患者や家族の健康的な生活に寄与し、安心してもらうことが目的。
圧倒的な経験に裏打ちされた確かな技術に加え、相手に寄り添う心が、患者の不安を取り除くことにつながるようです。
自分がやるべきことは、手術の腕を磨いて、患者さんの病気を治すだけではない。患者さんとのコミュニケーションを積極的に図り、病気に対する不安を取り除くことも大切な仕事である。(本書p77より)
自分は「老春」プロデューサーである
著者は、ある高齢の女性の患者から、こんな言葉をかけられたことがあるそうです。
「私はいま、老春を楽しんでいます」
(中略)患者さんが口にした ”老春” という言葉が、強烈に印象に残ったのです。
高齢の患者さんに対する自分の仕事は、”老春プロデューサー” だと考えるようになりました。(本書p157~p158より)
年々増加しているという高齢者の心臓手術。
手術を成功に導くことは、高齢者の青春ならぬ「老春」をプロデュースし、人生を謳歌する手助けをするという、大きな意味があることに気づいたと著者は述べています。
心臓をしっかり治すことで、高齢の患者さんは活き活きとした永寿をまっとうできるようになる。そういう人生をサポートすることも、心臓外科医の役割の一つだと思えてきたのです。(本書p156~p157より)
どうやったらその人の人生がよくなるか
特別な職業でなくても、相手の気持ちに寄り添うことは、誰にでもできる素敵なことなのではないかと私は思います。
どうやったら相手の人生がよくなるかと心の底から思っていれば、たとえ小さくても、相手の人生にポジティブな影響を与えることができます。
私は、出会う人の人生を加速させるライフアクセラレーターとして活動しています。
少々おこがましいかもしれませんが、患者の気持ちに寄り添い、病気を治すことで患者の人生に貢献される著者の姿に、深い共感と感動を覚えました。
相手の人生に最大限の貢献をする。
それを、心臓手術という失敗が許されない極限の状態で挑まれる著者の信念を感じ、私も背筋が伸びる思いです。
続きは、後編でお伝えします。
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