権藤優希の読書手帖

株式会社シーマネジメント代表、「ごん×櫻井のモテモテ塾」主宰を務める傍ら、読んだ本を中心に日常を書いています。

【本】火車

f:id:gony:20180510225003j:plain

引用元:https://www.suruga-ya.jp/product/detail/BN878

こんにちは。権藤優希です。

 

今回紹介する本は、宮部みゆき(みやべみゆき)氏著書『火車(かしゃ)』です。
初見で”ひぐるま”と読み、手に取るのを躊躇してしまいました(笑)

宮部みゆき氏は、OLを経て小説家としてデビューしました。女性ミステリー作家の印象が強いですが、ミステリー小説から『ブレイブ・ストーリー』のようなファンタジー小説まで多岐に渡る作品を多数書いています。

f:id:gony:20181227170233p:plain

引用元:http://www.forest-lover.com/entry/osusume_miyabe


そして、数々の賞を受賞しています。『理由』で直木三十五賞、『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、今日紹介する『火車』では山本周五郎賞を受賞しています。
ドラマ化もされていますね。

 

さて、本書の内容について触れていきます。
いとこ、本間俊介(ほんましゅんすけ)は、訳があって休職中の警察官であり、妻に先立たれシングルファザーとして10歳の智(さとる)を育てる父親です。
妻のいとこの子供、栗坂和也(くりさかかずや)から、”どうしても今日会いたい”と7年ぶりに連絡があります。


しかも、天気は大雪。本間の心模様を映し出しているかのようです。

そんな栗坂が神妙な面持ちで「婚約者が消えたので探してほしい」というお願いするところから物語がスタートしていきます。
「婚約者が消えた」と聞いて、みなさんはどんな想像をするでしょうか?
なぜ失踪してしまったのでしょうか。妄想が膨らむばかりです。
ストーリー展開は、著者の宮部氏は絶対体験してなかろうことを盛り込んでいますので、読み進めていけばいくほど、のめりこんでいく作品になると思います。
何より答えを知りたい方は、ぜひ♪

 

本書の登場人物を通して、「人の行動の背景には理由や経験があること」を知れました。
そのことを意識しながら読み進めてみると、解決の糸口を探っていく主人公側だけに気持ちが傾倒することがなく、フラットな視点で読めます。多角的な視点を持つことって大事ですね。

 

私自身も普段からたくさんの方とお仕事する機会がありますので、関わる方の行動や発言の背景を知っていこうと改めて思いました。

小説なので非現実的な世界の話ですが、考えさせられることが多いですし、私だったらどうするか置き換えて考えるのも読む楽しみとなっています。

 

ガルシアへの手紙

f:id:gony:20180510084221j:plain

こんにちは。権藤優希です。

 

突然ですが、ガルシアへの手紙、という話をご存知でしょうか。

米西戦争の翌年(今から100年以上前)に、エルバート・ハバートという人によって米国のとある雑誌の記事として書かれたものだそうです。

 

1時間程度で書かれたというこの数ページの記事は、たちまち話題となり、当時の米国の全兵士に配布され、噂を聞いたロシアでも翻訳されすべての軍人に読まれることになりました。そして日露戦争でそのロシア兵を捕虜にした日本軍は、敵国の兵士が全員持っていたものなのですぐに翻訳し、明治天皇の命令によって全軍にそれを配布しました。また、当時の全ボーイスカウトにも読まれたそうです。

 

このガルシアへの手紙という話を知ったきっかけは、デール・カーネギーの伝記やビジネスマンの父から息子への30通の手紙、という本に紹介されていたからです。

日本では訳者の解説付きで2001年に再び出版されています。

 

内容は、要約すると以下のようなものです。

戦争中、米国のマッキンレー大統領は早急にキューバ反乱軍リーダーのガルシアという男にある手紙を届ける必要がありました。しかしジャングルに潜みゲリラ戦を展開しているガルシアの居場所を知るものは誰もいません。

困り果てた大統領のもとへある人物から進言がありました。

「それを届けられるとしたらローワンという男だけだ。」

大統領はすぐにそのローワンなる人物を呼び出し、

「この手紙をガルシアという男へ届けてくれ」

と伝えます。

ローワンはそれを受け取り「わかりました。」と、ガルシアへの元へと届けました。

たったこれだけの話です。

 

ただ、大事なことはローワンが「そのガルシアという男はどこにいるんですか?」といった質問をしなかったことだ、と解説が続きます。

詳しいことは検索するとすぐに出てくるので検索してみてください。

書籍も様々なものがあるようなので気になった方は読んでみてください。

 

ここからはこの話に対する私の感想です。

この話は仕事の進め方や自主性、能動性に関して学ぶことが確かに多いと思います。

たしかに達成すべき目標や目的だけを告げられた場合、それはどんな意味があるのか、自分がやるべきなのか他に適役がいるのか、どんな報酬があるのか、どういう手段がとれるのか、そういったことが気になることもあると思います。

私もそうです。

しかし、目的を達成することを最優先で動いている場合、依頼をする側からすると上記のような疑問は不要であることがほとんどです。

 

他にも意思決定すべき事項がある中で、このタスクは任せてもいいと判断して、裁量をもたせて依頼しているからです。

これは経営者として、様々な仕事の進捗を管理するようになってそう考えるようになりました。

 

ただ、このような仕事の進め方を実践するには、かなりの信頼関係や、依頼をする側の人望が必要だと思います。

依頼を受けた方は、ジャングルのどこにいるかわからない男へ手紙を届けるような困難な内容でも完遂しようとする意気込みが必要ですし、依頼をした方は、それが完了されると信じて任せるという姿勢が必要です。

ひとつこの大統領の依頼に付け加えるべきことで、かつローワンが聞くべきだったことがあるとするなら、「いつまでに」という期限くらいでしょうか。

 

ローワンのように目標を達成する男になりたいと思いますし、ローワンのような男から信頼される人望のある人間でありたいなと思います。

【本】直撃 本田圭佑

f:id:gony:20180510000340j:plain

引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B01M35834T

 

こんにちは。権藤優希です。

 

私には一緒に事業に取り組む仲間のひとりに、高校時代からの親友がいます。

私は野球部出身で野球が大好きなのですが、親友はサッカー部出身でサッカーがとても上手です。

 

ワールドカップも近いということで、今日はサッカーに関する本を読みました。
今回紹介する本は、木崎伸也(きざき しんや)氏著書「直撃 本田圭佑」です。

f:id:gony:20180510000538j:plain

引用元:https://number.bunshun.jp/articles/-/826801

 

スポーツライターである著者が2010年から約6年にわたり、サッカー日本代表本田圭佑選手にたびたび突撃取材を敢行。

海外に何度も足を運び、リアルな対談を通じて日本サッカー界のエースの本音を引き出していきます。

 

誰よりもストイックに練習に取り組む様子や、サインを求めるファンに丁寧に応じる姿、

また自身が手がけるサッカービジネスについて熱く語る姿なども紹介されており、その人柄が浮かび上がってきます。


かつてビッグマウスともいわれた本田選手へのインタビューは、1回1回が真剣勝負だったといいます。

話しかけるタイミングや質問の内容によっては、取材を断られることもあったようです。

 

『メディアもプロとして、オレが答えたくなるような質問をしてくれということですよ。』

 

いかにも本田選手らしい振る舞いですね!


私が印象に残ったのは、「安定」という言葉についてどう思うか?という著者の問いかけに答える、本田選手の考え方でした。

 

『僕の辞書にない言葉です。

人生は上がるか、落ちるかのどちらかでしょ。安定っていうのは僕からしたら下に落ちているわけで。』

 

『ただ、勘違いしちゃいけないのは、下に落ちるっていうことが、進化していないということではないんですよ。

下に落ちるのも、次に上がるための変化かもしれない。

大事なのは、その辛い時期を残念と思うのか、自分にしかできないチャンスだと思うのか。』



ものごとや現状をどうとらえて、いかに自分を奮い立たせていくか。

とらえ方の大切さをあらためて感じました。




またある時、日本のスポーツメディアの問題点について、著者は自身の想いを語ります。

それを聞いた本田選手は、すかさずこう問いかけたそうです。

 

『ならば、自分でその問題を解決すればいい。いつまでライターをやるつもりですか。

経営者になって、新しいメディアを立ち上げて、今感じているその限界を壊してみませんか。』

 

しびれますね!

この言葉に背中を押された著者は、のちに自分で新メディアを立ち上げます。

目標に向かってチャレンジしている人のメッセージには、周りの人を突き動かすエネルギーがあるんですね。

私もそうでありたいと思いました。
目指すものがある方は、トッププレイヤーのメンタリティに触れてみてはいかがでしょうか。



【本】ライフ・シフト 100年時代の人生戦略

f:id:gony:20180510191050j:plain

 

こんにちは。権藤優希です。

 

今回紹介する本は、リンダ・グラットン氏著書「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」です。

f:id:gony:20181227170512j:plain

引用元:http://president.jp/articles/-/20884

テレビ東京ガイアの夜明け」、NHK総合おはよう日本」、NHKEテレ「ニッポンのジレンマ」など各メディアで取り上げられるほど話題の本です。
将来への不安、特に少子高齢化社会の加速に起因する数多の不安が大きくなってきている現在、その解決策を世論が必死に求めているからだと思います。本書はあくまで提言の一つではありますが、非常に示唆に富んだ内容となっています。

 

これからの時代は、過去のロールモデル、親の世代に有効だったキャリアの道筋や人生の選択が、必ずしも有効だとは限りません。

2107年には主な先進国では半数以上が100歳よりも長生きするという調査結果もあるそうです。リンダ氏が指摘するように、80歳程度の平均寿命を前提に〈教育〉〈仕事〉〈引退〉の3段階で考えられてきた従来の人生設計は、果たして通用するのでしょうか?


100年ライフ時代、長寿化を厄災ではなく恩恵にするために、私たちはこれからの時代どう意識して動いていくべきか。
今現在の行動がとてもキーになってくるのではないかと考えられます。

 

「日本の弱みは、起業力と機会を認知するスキルが低いことだ。人々は機会をポジティブに捉えることが少なく、リスクも避けがちだ。起業家の知人がいる人は少なく、起業家の道を行くことは好ましいキャリアとは思われていない。」


「一番の足枷は、自分と似たような人としか付き合いがなく多様な経験がないこと。まずは、人的ネットワ ークを広げることが大事。」

 

これらは、本書の中で特に印象に残った箇所を抜粋したものです。
100年ライフ時代の最先進国となりうる日本にとって、前例となるロールモデルを探すのは困難でしょう。なぜなら自分たちがロールモデルになる必要があるからです。そのためにはやはり自分の人生設計を描きやすい起業家の道を進むのはある意味得策とも言えます。


私も起業家の道を選択し、進んでいます。自分で人生設計する自由には相応の覚悟が伴いますが、それをお互い楽しめたら最高ですね。


まだまだ私も道半ば、100歳まで人生があるとしたらなおさらです。
改めて一歩一歩踏みしめていきます。

福笑い/高橋優

 

こんにちは。権藤優希です。

 

今回は、一緒に仕事をする仲間から教えてもらって、好きになった曲を紹介します。

高橋優さんの『福笑い』です。

f:id:gony:20180620023857j:plain

画像引用元:https://www.musicman-net.com/artist/8757

 

高橋優さんは、いまこの瞬間の思いをそのまま歌にするという、リアルタイムシンガーソングライターというスタイルで、多くの曲をリリースされています。

聴く人を元気にしてくれるような曲から、社会風刺を思わせるような激しい歌詞の曲まで、その振れ幅には驚きです。

 

『福笑い』は、心温まる歌詞と力強い歌声がとても印象的です。

この曲がテレビコマーシャルのBGMに抜擢されたことから、ご自身のメジャーデビューにつながったそうです。

   『誰かの笑顔につられるように  こっちまで笑顔がうつる魔法のように

     理屈ではないところで僕ら  通じ合える力を持ってるハズ』

   引用元:http://www.kasi-time.com/item-52473.html

 

誰かを思う優しい気持ちになれる曲ですね。

一緒にいて自然と笑顔になれる人がいるというのは、どんな人にとっても嬉しいことではないでしょうか。

 

人の魅力というのはその人の表情ににじみ出てくると思います。

私もたくさんの人と接するうえで、笑顔を大切にしようと思いました。

 

【本】風のマジム

f:id:gony:20180509221452j:plain

引用元:http://www.amazon.co.jp/dp/4062778874

 

こんにちは。権藤優希です。

 

今回紹介する本は、原田マハ氏著書『風のマジム』です。

原田氏は2006年に「カフーを待ちわびて」でデビュー後、美術や沖縄関連の作品を書いている女性小説家です。先日紹介した「本日はお日柄もよく」の著者でもあります。

f:id:gony:20180509221646j:plain

引用元:https://www.asahi.com/and_M/living/SDI2016061088801.html

 

本作は、派遣社員の主人公”伊波まじむ(いばまじむ)”が社長になっていくというサクセスストーリーです。

 

主人公は大学は東京へ行き、いずれは故郷でしかできないことをしてみたい、とは思って沖縄に戻ってきましたが、好きでも嫌いでもない仕事を3年続けています。

 

そして仕事後には、おばあ(主人公の祖母)とお酒を飲むことが日課になっており、そこで「ラム酒」と出会います。

そんな折、勤務している会社で「社内ベンチャーコンクール」の募集を見つけます。

ベンチャーコンクール募集を見たときに、”沖縄県産の「ラム酒」を作りたい”と思い、そのことを家族や同僚に伝えるところから始まります。

事業計画書の社内審査や役員プレゼンテーションを経て、多くの人から支えられて事業の形になっていきます。その過程で問題点や課題を乗り越えて、成長していく主人公の姿が描かれています。

特に、おばあの存在が主人公の成長を助長させていて、心に沁みます(笑)

 

読書後、感じたのは主人公の「素直さ」と「ラム酒を本当に作りたい」という想いが伝わったことで、本では、その成し遂げたい思いを、実際に行動して周りに伝えています。

 

その結果、助けられたり、人の心を動かしているのです。

事業を始めるきっかけは些細なところにある事、本当にやりたいことを形にしていくための努力を惜しまないことを再認識できる作品となりました。

 

私自身も事業で成し遂げたいことに向かって、実直に行動しようと改めて思いました。

なんと本作品は、沖縄県ラム酒「コルコル」を作成された金城祐子(きんじょうゆうこ)氏を元に作成された、実話ベースの小説のようです。

 

そうだ、近いうちに「コルコル」飲んでみたいなぁ♪

【本】本日はお日柄もよく

f:id:gony:20190525235205j:plain

参考:http://www.amazon.co.jp/dp/4198937060

 

こんにちは。権藤優希です。

 

今日は原田マハ氏著書「本日はお日柄もよく」という本を紹介します。

原田マハさんは、「楽園のカンヴァス」「ジヴェルニーの食卓」「暗幕のゲルニカ」など直木賞候補としてよく出られる方です。

f:id:gony:20180509215211j:plain

引用元:https://www.cinra.net/interview/201601-haradamaha

この本は、45万部突破のベストセラー本となっており、ドラマ化もされました。

「言葉には人の心を動かし、世界を変える力がある」

をテーマに強いメッセージがダイレクトに心に響く作品です。

 

内容としては、スピーチライターという、スピーチのプロの職業に焦点を当てた物語だったのですが、とても惹きつけられました。

 

「言葉の力」はとても強いとこの本を読んで思いました。

相手に伝わる様にスピーチは目指すところを明確に決め、言葉はゆっくり、声は腹から出すなどして話す事が大切だそうです。

特に、スピーチ十ヶ条は、日頃のコミュニケーションにも使えますね。

おラマ」

私は講演会でスピーチさせていただく事もあるため、

自分の表現力をさらに磨いて、足を運んでくださるみなさんに価値ある時間を提供し続けていけるよう精進します。