【本】人は、なぜ他人を許せないのか?
こんにちは。権藤優希です。
今回紹介する本は、中野信子(なかの のぶこ)さん著書
「人は、なぜ他人を許せないのか?」です。
中野さんは脳科学者であり、現在は東日本国際大学教授を務められています。
著書の多くは、社会におけるさまざまな事象や人間の行動心理を、脳科学の観点から読み解くという非常に興味深い内容です。
さて、皆さんは自分以外の誰かのことを「許せない!」と思ったことはあるでしょうか。
私も含めて、おそらく誰もが経験したことがあるかと思います。
本書「人は、なぜ他人を許せないのか?」では、
・許せないという感情が生じる仕組み
・他人や自分自身を許して、心穏やかに生きるために工夫できること
などを、脳科学や心理学の研究結果を交えながら紹介しています。
「許せない」という感情は、誰にでも備わっている
中野さんによると、人間の脳は、
・他者などの攻撃対象を見つけて罰することで、快楽物質のドーパミンが出るようになっている
・そもそも誰かと対立するようにできている
のだそうです。
古くから、人間は集団を形成することで生き延び、発展してきたという背景があります。
集団に属するには同調する必要があるため、集団とは異なる考えの人を排除する(他の集団を攻撃する)という行為が、社会的な正当性をもっていたようです。
つまり「他者を許せない」という感情は、人間が集団に属し、自らが属する集団を守るために、人間の脳に自然に備わった機能であると考えられるそうです。
誰にでも備わっているのですから、許せないという感情が湧くこと自体は、悪いことではないようです。
ただし同時に、他者を攻撃することで得られる快楽に依存してしまう状態に、誰もが陥る可能性があると中野さんは警告します。
いわゆるSNSの ”炎上” に見られるような、匿名の書き込みなどが該当します。
気をつけたいですね。
怒りの感情から自分を解放するには
では、私たちが「許せない」と感じたときには、どのように対処すればよいのでしょうか。
先に述べたように、許せないという感情が脳に備わった機能である以上、完璧な対策は存在しないそうです。
大事なのは、まず「許せないという感情は誰にでもある」と知ること。
そのうえで、日常の中で工夫できることが本書に挙げられています。
- 自分を客観視するくせ(メタ認知)をつける
怒りの感情が湧いてきたら、冷静にひと呼吸おいて「あ、いま自分は怒っているんだな」と認識する。
- 慣れていることを選ぶのではなく、新しい体験を選ぶ
いつもの道順、いつものメニューなど、いつもとは少し違う選択をすることで、前頭前野(脳の中で、思考の制御を司る部分)が鍛えられる。
- メタ認知能力の高い人と出会う
脳はその人を取り巻く環境に大きく影響を受ける。
前頭前野の発達が完成する30歳ころまでに、メタ認知能力の優れた人と出会うこと。
メタ認知能力が優れている人は、人生において、良い影響をもらえるような人間関係を築いてきたのだと判断できます。
(中略)
幼少期から30歳くらいまでの時期にどんな人と出会い、どのような影響を受けてきたのかが、非常に大切になるわけです。
許すことは、多くの人を受け容れること
ここで、私が人間関係を良くするために心がけていることを少し紹介します。
- 一次感情と二次感情を分ける
予期せぬできごとがあったときに、瞬間的に怒りの感情が生じるのは仕方がありません。
ただ、反応的にそのまま行動するのではなく、感情やとらえ方をその場で選びなおすようにしています。
- 管理下にあることに集中する
他人の行動は、自分の影響下(管理下)にはありません。
管理下にないこと(自分ではどうしようもないこと)を気にするから、怒りや不安の感情が生じます。
自分の管理下にあることだけに集中するようにしています。
私自身、これまでに事業活動を通じて数千人以上の人と出会いました。
そして、いろいろな考え方に触れ、いろいろな人のことを理解して受け容れられるように努めてきました。
特に、自分とは少し変わった考えをもつ人と一緒に仕事をすることが、パワフルな影響をもたらすことも体感しています。
より幅広い人間関係を築いていくための鍵が「許す(受け容れる)」という感情なのだと、本書から学びました。
自分自身の感情と上手につきあうことで、周りの人とより上手につきあう。
人間関係を向上させるヒントが詰まった、とてもユニークな一冊でした。
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